ソフトウェア開発用自作マシンのパーツを交換して出費を抑える

公開日: 2020年07月24日最終更新日: 2022年01月28日

最近、ディスクアクセスの遅さがビルド速度のボトルネックになっていたのが我慢の限界に達しました。
具体的にはgatsbyjsのビルド時、nodejsのパッケージ読み込みに時間がかかります。
それと、AOSPをビルドしようと思っていて、これもソースコードのサイズが大きいためディスクアクセス時間が大きくなります。

今どきHDDを使っているのが悪いんですが、無駄使いは控えたかったので我慢して使い続けていたのです。
そこで、今回はデータ格納用のストレージをHDDからM.2 NVMe SSDに置き換えることがメインの目的となります。

換装内容まとめ

先に換装内容をまとめておくと以下のようになります。
M.2 NVMe SSDを追加するにあたりマザーボードの交換を行い、更にCPUのアップグレードとメモリの追加も行いました。

partspreviouscurrent費用(円)
CPURyzen 3 1200Ryzen 5 2600X12,500
Mother BoardMSI B350 TOMAHAWKASUS ROG STRIX B450-F GAMING14,510
MemoryCORSAIR DDR4-2666MHz 8GB x2CORSAIR DDR4-2666MHz 8GB x48,027
GPUGeForce GTX960not changed-
Storage1Intel SSD 760p M.2 PCIEx4 256GBnot changed-
Storage2SATA SSD 120GBWestern Digital SSD 1TB WD Blue SN550 PC M.2-2280 NVMe14,080
Storage3HDD 500GBIntel SSD 760p M.2 PCIEx4 256GB-
合計49,117

上記からも分かりますが、コストパフォーマンス重視で型落ちの部品で組むことが多いです。中古でパーツを集めればもう少し安くなるかもしれません。
そこそこのスペックで組むべきなのかもしれませんが、先立つものが必要なのと計算力が必要なときはAWSなどで借りられるのでこれでいいかなと思っています。
それと、たまにゲームはしますがそこまで重視していないのでビデオカードは低スペックです。ゲームしててストレスを感じたらアップグレードする感じですね。

パーツの検討

もともと使っていたマザーボードはM.2スロットが1つしかなく、そこに256GBのSSDを挿してOSを入れていました。 データ用に2枚めのM.2 NVMe SSDを指すためには2つのM.2スロットを備えたマザーボードが必要です。

2つ目のM.2スロットについては、マザーボードによってはM.2スロットがSATA接続になっていたり、PCI Expressの速度が違ったりするので注意が必要になります。
ASCIIのこの記事を見て知ったのですが、ASUS ROG STRIX B450-F GAMINGのビデオカード用のPCI Express 3.0 ×16をx8にすることで2つ目のM.2スロットをPCI Express 3.0 ×4で動作させることができます。
手頃な価格帯で手に入るマザーボードのうち、M.2 SSDの速度が十分出るのがASUS ROG STRIX B450-F GAMINGでした。

次にSSDの選択です。
データの他にAOSPをビルドするためにVMとデータ領域合わせて300GB程度は必要なので、ストレージのサイズは余裕を持って1TBくらいは欲しいところです。
そして、PCI Express x4で4GB/sまでの速度が出るので2GB/sより早いものでないと意味がありません。
素直に売れ筋を調べて価格的に手頃なWD Blue SN550にしました。でも、速度が優れるCorsairのMP600のほうが良かったかもしれません。

結果的に以下のようにスペック通りの速度になりました、2GB/sは超えています。

ssd

メモリは本格的にVMを動かすために16GB割り当てたかったので倍に増設しました。

CPUは少し前にメルカリで安い物が出ていたので購入しました。 Ryzen 3 1200の4コアからRyzen 5 2600Xの12コアに増えたので並列ビルドがだいぶ早くなった実感があります。 ベンチマークで性能とパフォーマンスをみてもRyzen 5 2600Xはなかなかいいラインじゃないかと思います。

いま新しくマシンを作るとしたら

もしもいま自分がPCを持っていない状況で新しくマシンを作るとしたら、上記で選んだパーツも含めて以下のような構成で一式作ると思います。
とりあえず費用削減のためにCPUクーラーはリテールのまま使い、キーボード、マウスも安いものでとりあえず揃えました。図らずも10万円で一式揃いますね。

実際はキーボード、マウスはこだわりたいのと広い作業領域のためにディスプレイも複数枚 or 大きいものが欲しいので、もう数万円の費用がかかります。しかし、それは少しずつ揃えていくことにします(実際そんな感じでした)。

partsname費用(円)
CPURyzen 5 2600X12,500
Mother BoardASUS ROG STRIX B450-F GAMING14,510
MemoryCORSAIR DDR4-2666MHz 8GB x28,027
GPUGeForce GTX 165016,000
StorageWestern Digital SSD 1TB WD Blue SN550 PC M.2-2280 NVMe14,080
Power supply玄人志向 KRPW-BK650W/85+8,000
CaseThermaltake Versa H265,000
Case fanKAZE FLEX PWM x22,000
DisplayHP 24f13,000
Input Devicesロジクール ワイヤレスマウス キーボード セット3,000
Speakerスピーカー2,000
合計98,117

買うわけではないですがパソコンの構成を考えたりするのは楽しくて好きです。いろいろ想像が膨らむからですかね。

感想

しかし、合計49,117円。改めて計算すると意外とかかっていますね。
前回のアップグレードは3年前でした。3年ごとに5万円規模のグレードアップをしているようです。
そして、だいたいその時の10万円で組めるPCで頑張ってるということになりますね。6年毎に10万円で組み直すよりは快適に過ごせていると思います。6年前のPCだとだいぶ性能が落ちるので。
3年程度だと中古のパーツもそこそこの値段で売れるのでより費用を抑えられるという点もメリットかと思います。

それと、マザーボード交換したのでCPUも取り外してグリスを塗り直したのですが、別のグリスに変えて比較してみました。 もともとはサーマルグリズリーの11.8W/mkのものでしたが、安い6.5W/mKのものにしました。 ベンチマークで付加をかけたときのCPU温度は5度程度の差で上限に余裕はあるので、今後は安い方のグリスで良いかなと思いました。

ちなみにCPUクーラーはANDY SAMURAI MASTERの旧版(銅製)を使っています。たぶん14年くらいまえに買ったものだと思います。ヒートパイプが劣化してたり、中の冷媒(水らしい)が抜けてたりで冷えるか心配していますが現状問題なさそうです。リテールクーラーよりは5度以上冷えてます。
今だとKABUTO3が同系統なんですかね。